ラボラトリーオートメーション

研究現場にフィットする、
“オーダーメイドの自動化”を。

研究現場において、前処理作業や記録管理、有機溶剤の取り扱いなど、大きな負担が存在します。しかし、多くの研究者が「自動化したいけれど、どう進めていいか分からない」と立ち止まっています。パンチ工業はそんな現場の声に応えるため、仕様が曖昧な段階でもご相談いただける、フルオーダーメイド対応のラボラトリーオートメーション支援を行っています。

研究現場の効率・自動化について、こんなお悩みありませんか?

「前処理の作業が多すぎて、人手も時間も足りない

「分析結果が人によってバラついてしまう

「有機溶剤の健康被害が気になる…

「見積もりを取ろうと思ったけど、仕様がうまくまとめられずに断念した」

「課題感はあるが、何から始めていいか分からない

「海外メーカーは対応が遅いし、カスタマイズしてくれない

「分析装置メーカーに『仕様が決まってないと対応できない』と断られた」

「身近に相談できる相手がいない」

パンチ工業はそんなお悩みにお応えします

実際の現場作業を確認・理解し、課題を把握

現場の作業工程を確認し、人がどこで・どのように作業しているのか、どこに負担やリスクがあるのかを丁寧に把握します。
単なる聞き取りではなく、実作業ベースで課題を発掘することが、自動化成功のカギと考えています。

自動化の費用対効果が高いポイントを明確に提案

すべてを自動化するのではなく、「どこを自動化すれば最も効果が高いか」という視点で、優先順位をつけたご提案を行います。
予算が限られている中でも、初期投資に見合う成果が得られる工程から導入をスタートできるよう支援します。

設計〜仕様書作成まで、ゼロから一緒に構築

多くの担当者・研究者の方が悩むのが、「仕様をどうまとめればいいか分からない」という点。
パンチ工業では、ご要望を丁寧に引き出すヒアリング力を活かし、打合せを重ねながら構想図や仕様書を共に作り上げていきます。
「言語化できていないニーズ」も汲み取ることで、“こういうのが欲しかった”というかたちへ落とし込みます。

特注工具製作やプロセス改善まで一気通貫で対応

自動化装置の導入だけでなく、パレットやラック、作業台などの自動化に必要な特注工具の設計・製作も対応可能
また、現在の作業工程をより自動化に適したプロセスへと見直すお手伝いも行い、現場へのフィット感の高い運用を実現します。

フェーズに応じ、工程分析や仕様書など詳細資料も作成いたします。

念入り打ち合わせを重ねご支援いたします。

なぜ、ラボラトリーオートメーションは進んでこなかったのか?

FA市場が活発化する一方で、研究現場では長らくラボラトリーオートメーションの波が届いていませんでした。その背景には、以下のような課題がありました。

  • 自動化への大規模投資が少ない日本市場
  • ラボラトリーオートメーションに対応できるSierが少ない
  • 理化学分野特有の知識とヒアリング力が求められる
  • 現場側も何をどう自動化すべきかが分からない

結果として、自動化の第一歩を踏み出せないまま、人手作業が続いてきた現場が多く存在します。

パンチ工業では、理化学分野特有のこうした課題に寄り添い、現場にフィットしたフルオーダーメイドの自動化支援を提供します。

ご利用の流れ

STEP
現場ヒアリングと課題の明確化

実際の作業現場を確認しながら、現状の課題や改善したいポイントを丁寧に整理します。
精度・安全性などの制約条件や、プロトコル、使用容器などの情報もこの段階で確認します。

STEP
自動化内容の検討と方向性の整理

ヒアリング内容をもとに、自動化が可能な工程を洗い出し、条件を整理。
あわせて、自動化によって得られる効果と制約のバランスを見極め、対応方針を固めます。

STEP
構想イメージと概算見積もりのご提示

自動化装置の構成や動作イメージを図や説明でご提案。
この段階で、おおまかな想定金額もご提示し、費用対効果のイメージを共有します。

STEP
仕様すり合わせとご検討

構想イメージをもとに、導入条件や仕様の再確認・調整を行います。
その後、お客様社内でのご検討を経て、仕様の確定に向けた詳細なすり合わせを実施します。

STEP
仕様確定と御見積のご提出

合意した内容を仕様書としてまとめ、正式な御見積書を作成・提出します。
導入スケジュールや設置条件など、必要な実務的な調整も並行して進めます。

導入事例

前処理を自動化!食品検査現場での自動分注装置活用例

概要

北海道の食品検査機関で、牛乳サンプルの検査前処理に自動分注装置を導入
前処理にかかる人手と時間を削減し、作業のばらつきや誤操作リスクも改善。

導入前の課題

  • 獣医2人で対応。毎日2人×8時間の作業拘束がある。
  • 単純作業と記録作業で作業者への負担が大きい。
  • 人作業に依存する為、精度にバラツキがでる。
  • 後任の教育問題。
  • 通常の自動分注装置では、複数種類のチューブとキャップが対応していない。
  • 自動機導入の知識がなく、相談相手が欲しい。

導入装置(デモ機)

導入効果

Before(導入前)After(導入後)
概要・サンプルチューブの攪拌
・ディープウェルプレートに分注
・ノートへの記録
上記を同時に作業者が実行(2人×丸一日)
=17時間拘束
・自動機にサンプルチューブをセット
・分析装置にディープウェルプレート投入
・40分毎に10分の交換作業
→分注機8.5時間稼働(10分×10回交換
=1.6時間拘束
処理能力180本/1時間
ディープウェルプレート1.9枚
300/1時間
ディープウェルプレート3枚+α
記録手書き→PCに転記
(間違いが起こる)
動作ログをExcel出力
→管理シートにコピーするだけ
エラーサンプルをディープウェルの間違ったウェルに入れてしまい
96サンプルやりなおし
入れ間違えなし
動作はログから確認可能
作業性クリーンベンチで長時間
体勢がきつい。集中力が切れる
セット&回収のみ
装置にHEPAフィルタ搭載
標準化作業者のによる違い
熟練者の退職リスク
全サンプル同動作での処理可能
事業への影響反復作業が多く、分析業務の時間が圧迫していた
処理能力がボトルネックになり案件を断っていた
サンプルセット&回収以外の時間を分析業務にあてられる
処理能力UP→受注拡大

よくあるご質問

分注の精度はどのくらいですか?

採用するピペットに依存します。ピペットをロボットハンドに持たせるため、現状と同様のピペットをご使用いただけます。

クリーン環境への対応は?

クラス1000まで対応可能です。クラス100以上は別途ご相談させてください。

予算感について

装置仕様により変動いたします。1000万円~1憶円の装置がボリュームゾーンとなりますが、詳細についてはお問い合わせください。

検査工程に重量計測やバーコードリーダー、写真撮影を追加できますか?

可能です。その他検査項目についてもご相談ください。

装置へ投入するビーカーの数が変化するのですが、対応できますか?

画像認識にて、投入されたビーカーの個数を判断することが可能です。

分注(量や回数)や重量計測の値を可変で設定したい

可能です。現場にフィットする装置実装をご提案いたします。

複数のプロトコルに対応したい

事前にご提示頂ければ対応可能です。任意のパラメーターを入力することも可能です。

低温環境下での作業が必要なのですが対応できますか?

冷却装置を搭載可能です。氷点下については別途ご相談させてください。

装置サイズはどのくらいですか?

装置の仕様により変化します。デモ機サイズは、W1200mm×D900mm×H1500mm程度となっております。